第2回新潟劇王 予選Bブロック審査員講評会

第7回公演に先立ちまして、5月4日に行われた第2回新潟劇王の審査員講評を公開いたします。

(他団体の皆さまの分の講評をすべて文字起こしすることは叶わず、平泳ぎ本店の上演に関する部分だけとなっております。あしからずご了承ください。)

審査員の皆さまに言葉にしていただいたおかげで、上演の空気感をお伝えするものになっているのではないかと思います。

この場をお借りして、改めて第2回新潟劇王の関係者の皆さまに深く感謝いたします。

黒澤世莉 さん

松本さん、お疲れ様でした。

一生懸命汗をかいて馬鹿なことをやっているなあって思いました。いいよね、そういうの。

馬鹿なことをやっているんだけど、とってもたくさんいろんなことを調べられていて、「演劇の知識を勉強させてもらえてうれしいなあ!」という気持ちになって、そこも僕は好きでした。

この「演劇のことを語る」っていうこと自体は面白いし、笑えるし、それ自体は僕はよいと思っています。ただ、そうして現代の演劇が抱えているたくさんの大事な課題を描いていることが、どうやってこの現代の社会に接続するか、とか、どうやってこの新潟という地域に接続するかという補助線が見えないなって思って。それがあったらすごいと思うんですね。

その回路をどういう風につくったらいいか僕もわからないんだけれども、「その回路が見たいな」というのが、観終わった時に真っ先に思った率直な感想でした。俳優が汗をかいてるのは良いよね。

お疲れ様でした。

中村ノブアキ さん

お疲れ様でした。

本当に世界観が圧倒的で、俳優の躍動感もすごくて、めっちゃ本公演が観たくなりました。本当にシアター風姿花伝で本公演をやるんですか?

(松本 ……はい!)

中村 (笑)。めっちゃ見たくなりました。ただ、この二十分間で見た時の評価は本当に難しいなと思って。というのも僕の気持ちの持っていきようがちょっとよくわからなくなったんですよね…。

正直に言うと「笑えるか?」っていわれるとそこまででもなかったし、たしかに俳優の躍動感はすごくて、それにこう、ある種「熱いなあ!」って思うところもあるんですけど…。あと、ほぼ素舞台の中でかつ衣装もシンプルな中でやっているっていう潔さもすごくいいんですけど。

ただパッケージとして見た時に、「これは一体なんなんだろう?」っていうのがわからない。キャラ芝居だからなのかなあ…、ちょっとよくわからないんです。だから、平泳ぎ本店さんに対する三人(他の審査員)の評価がすごく気になります。

そういう意味で僕は、後で点数も出ますけど、あくまで僕の中では「勝負に勝って試合に負けた団体だな」というイメージです。だからもうちょっと本公演で、二時間のサイズでちゃんと見たら、たぶんすごいのかも……?という風に、ちょっと期待させられました。はい。期待しています。

七味まゆ味 さん

お疲れ様でした。

私の感想・講評としてはすごい冒険や挑戦を感じて、たぶん(平泳ぎ本店の)他の作品は全然また違うものなんだろうなと思って、二十分という時間を一番うまく使っていたんじゃないかと思いました。

二十分だから見られた作品でもあると思うし、二十分の中で挑戦した作品でもある。しかもその「俳優」だとか「劇作」だとか「演出」だとか「演劇史」というものを今この時代に扱うということについて、なにかパッションでそれをやりたくなったのだろうなという風に感じて、見る価値のある舞台だったんじゃないかなと思いました。

三人の俳優のアンサンブルが心地よくて、それもしっかりした技術があってできることだと思うので、その俳優の皆さんのレベルの高さをとても心地よく感じて、私はすごい爆笑しながら見てしまいました。

(内容については)わからないところも多々あるんですけど、それでも爆笑させられるっていうのは三人の俳優に呑まれたというところが私はあったので、すごく素敵だったなあと思いました。本気の俳優さんをみせてもらったというか、この作品に対する覚悟を感じた気がして、そこが私は心地良くて、良い時間だったなあって思いました。

あとは、観ている側として考えなくてはならない時間にもなりました。三人の俳優がちゃんと真剣だったからこそ、内容として出てくるセクハラ・パワハラの問題とか、「コロナの時代が~」とか「助成金が~」ということについても、割といま(現代)のことにつながる課題として受け取ることができました。

そういったことをちょこちょこと、でもちゃんと詰め込みながら作品をつくっていらっしゃったということについても、演劇で遊んでいるともいえるし、そこに対する覚悟も見えるし、あと計算も見える。たとえば私たち審査員のような、演劇を知っている玄人も見るんだろうなっていうような計算も入っている、その喰えなさも含め、うん、嫌いじゃないなって思いました。

計算だったところもあると思うんですけど私はまんまと、好きだなって思わされたし、胸に突き刺さったところもたくさんありました。

ただ、あの、うちの中屋敷さんは実家が別に資産家ではないということだけはお伝えさせて頂ければなと思います…。

会場 (笑)。

七味 力があってよかったと思います、ありがとうござました。

佃典彦 さん

お疲れさまでした。

僕は普段あんまり、劇王の審査の時に事前に台本を読んだりとかせずに観るんですけど、ちょっとタイトルがすごく気になったので、楽屋でちょっとパラパラっとめくって見てみたんです。読んだというよりは、見たという感じだったんですけど。

そうしてちょっと見ただけでも「え、これ、どうやって上演するの?」「俺、これ(上演を見たとしても)わかるかな?」って思ったんです。

話の骨格としては「俳優が演出家とプロデューサーたちにいろいろ演出をやられて殺されてしまって、生き返るために演劇史を勉強しなさい」っていう大枠がしっかりしているから、すごく見られたんだよね。巻き込まれ型のお芝居になっていて。その大枠があるからあとは「なにをやってもOK!」みたいな、すごい自由を獲得した作品だなって思ったんです。平泳ぎさんたちの決意表明みたいな感じにも見えたし。

でね、一番僕がすごいなって思ったのは、俳優さんたちが普段どうやって練習しているのか…。肉練(肉体訓練)をしているのかはちょっとわからないけど、あんだけね、音を立てずに舞台上を駆け回るってね、俺、大駱駝艦かと思ったよ!!すごいなあ!!って。あんなのできないよね。ちょっともう、そう思いました。

第2回新潟劇王で上演した『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』を東京は目白、シアター風姿花伝にてフルサイズで上演します。6/23-26です。こちらもどうぞご期待ください。

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