平泳ぎ本店の2年ぶりの本公演ははじめての、そして念願の野外劇です。
この公演はカンパニーとしてこれから10年かけて大きな目標を叶えるための挑戦の、記念すべき第一歩、試金石となる公演でもあります。
大切な方々にこの公演に立ち会っていただけるように、すこし詳しく今回の公演の詳細をお伝えします。
平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
◯会場
戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
https://g.co/kgs/Ksc4VNJ
(園内マップはここからダウンロードできます)→https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/map002.html
平泳ぎ本店が日々の稽古などで長く活動してきた新宿区の戸山公園で「戸山公園野外演劇祭」が開催されることになり、このたび野外劇に挑戦できる運びとなりました。
戸山公園野外演劇祭のいきさつ、野外演劇祭への思いについてはこちらの文章に詳しく。
〇公演期間
2024年5月17日(金)〜19日(日)
17日(金)18:30
18日(土)18:30
19日(日)18:30
5月の第三週の週末に、三日間しか上演しません。
すくないステージ数でたいへん恐縮ですが、お見逃しのないようぜひ立ち会っていただければ幸いです。
◯受付、開場時間
各回開演の45分前
◯チケット料金
一般:3000円
U-25:2000円
高校生:1000円
中学生以下:無料
※未就学児観劇可能
*U-25、高校生チケットを購入のお客様は当日年齢などが確認できる証明書をご提示ください。
*中学生以下は無料ですが、チケットのご予約はお願いします。
こころざしチケット:5000円
こころざしチケットは、平泳ぎ本店の活動を応援してくださる方へ向けたチケットです。
*こころざしチケットは各チケット代金との差額で平泳ぎ本店の活動をご支援頂けるチケットです。御礼としてリハーサルの記録をご覧いただける等の特典をご用意しています。
【こころざしチケットについて、すこし詳しく】
平泳ぎ本店では文書、映像でリハーサルの過程を可能な限り記録し残すことで創作の透明性を担保し、観客の方々はもちろんのこと「30年先の人達に見せても恥ずかしくない稽古場」を想定しながら日々稽古をしています。
実際の創作の過程をご覧いただくことで平泳ぎ本店がどのような演劇をつくろうとしているのか、そして稽古場でそれをどういう方法で実現しようとしているのかをより深くご理解いただけると、実際の上演がさらに楽しめるようになることうけあいです。ぜひ応援していただき、平泳ぎ本店の演劇をより深く楽しんでください。
また小劇場ですら「演劇のチケット代が高すぎる」と叫ばれて久しい昨今、平泳ぎ本店でもチケット代はなるべく抑えられるよう、各種助成金に申請するなどの努力を重ねています。一般も価格を抑えて3000円に設定し、若い方にはなるべく負担なく演劇を観てもらえるよう、U-25や高校生以下の方に向けたチケットもご用意しています。
相変わらずの物価高騰が続く今日この頃ではありますが、この先の世の中がどうなるとしても若い方も大人の方も、お金に余裕のある方もない方も、いろいろな方々が行きたい時にいつでも気軽に足を運べるような演劇を届けられるよう平泳ぎ本店としても努力を重ねていきたいと思っています。もしもいま余裕のある方は、ぜひ積極的に「こころざしチケット」を通じた支援をご検討いただけますと、劇団にとってものすごく大きな助けになります。
◯チケット取り扱い
Passmarket
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02czx9t72zj31.html
2024年4月1日(月)20:00より発売開始しています!
◯キャスト
小川哲也
河野竜平
鈴木大倫
松永健資
松本一歩
熊野晋也
今回外部から、熊野晋也さんに出演をお願いしました。
熊野さんは長らく劇団唐ゼミ☆さんで活躍され、野外劇やテント劇といったタフな条件下での上演の経験が豊富な俳優さんです。野外劇『実朝出帆』(劇団唐ゼミ☆、2018年)で小川が、『閃光ばなし』(キョードー東京、2022年)で松永と松本がそれぞれ共演していたりします。
カンパニーとしてはじめての野外劇に挑戦するにあたってとても頼りになる経験と身体能力を備えた熊野さんを迎え、6名の俳優で野外劇にのぞみます。
◯スタッフ
原作=堀田善衞
構成・演出=松本一歩
オブザーバー=藤代修平(SPAC 静岡県舞台芸術センター)
舞台監督=齋藤亮介
小道具協力=辻本直樹(Nichecraft)
宣伝美術=輝蕗、松本一歩
記録写真撮影=北原美喜男
制作協力=加藤じゅんこ(ジエン社)
当日運営=石塚晴日(ぺぺぺの会)
広報・衣裳協力=廣瀬響乃(PMC野郎)
共催=戸山公園サービスセンター
企画制作・主催=平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
今回は堀田善衞さんの長編小説を演劇に再構成して上演します。上演時間は約60分を予定しています。
今回カンパニーにとってはじめての野外劇ということで「絶対に野外に慣れている舞台監督の方を」ということで劇団唐ゼミ☆の齋藤亮介さんに舞台監督をお願いしました。
小道具協力は安定のNichecraftの辻本さんですが、辻本さんは今回の現場を最後に小道具製作の依頼を大幅に制限されることを発表されており、2015年の旗揚げ公演からお世話になっている平泳ぎ本店としては万感の思いです。一つの区切りとなる公演でこれまでの総決算となるような仕事ができたらと思っています。
宣伝美術(フライヤーの裏面)は輝蕗さんが担当してくださいました。デザインは言わずもがな、フライヤーの実物の出来も素晴らしく、劇場の折込などでお手にとっていただいた時にはぜひお持ち帰りいただければと思います。このフライヤーの地図を頼りに会場までお越しいただければ幸いです。
記録写真は北原美喜男さんが撮ってくださいます。2016年の第2回公演から撮っていただいている北原さんは平泳ぎ本店の舞台を一番きれいに撮ってくれます。はじめての野外劇でどんな瞬間がカメラに収められるのか、今からとても楽しみです。
制作協力は第7回の『俳優の魂』から引き続き加藤じゅんこさんが手伝ってくださっています。今回の公演のチケットのこと、フライヤーのことなどはじゅんこさんの協力のもと全てが進行しています。
そして当日運営で入ってくださるのが石塚晴日さん。気鋭の若手制作者の一人で、野外劇での当日運営はきっとはじめてだと思いますが果敢に挑んで下さることになりました。
広報・衣裳協力に昨年の第3回新潟劇王『コメの国の米吉の冒険を記す劇』から引き続いて廣瀬響乃さん。衣裳のコーディネートも今回はすこしこだわる予定です。
◯助成
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 【東京ライブ・ステージ応援助成】
◎観劇時の注意事項
*会場となる陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡へは、戸山公園早稲田口よりお越しいただくとスムーズです。
→他のルートからもお越しになれますが、近隣が入り組んだ住宅街となっており、道を一本間違えると初めていらっしゃった方はかなり迷いやすくなっています。戸山公演早稲田口からのご来場にご協力ください。
*本公演は日の入りに合わせ、毎日定刻での開演となります。戸山公園早稲田口から会場まで徒歩で5分程度かかりますので、お時間に余裕を持ってお越しください。
→日の入りから日没までの、1日の中で一番きれいな時間帯に上演を始めたいと考えています。日の入りは一日に一回しかないため、遅れたお客様がいらっしゃったとしてもどうにも待つことができません。皆様お仕事などでお忙しいことと存じますが、何卒定刻での開演にご協力をお願いいたします。
*野外での公演となります。当日は雨天決行のため、雨の場合は合羽の準備をお願いします。傘の使用はできません。
→観客の皆さまが全員傘を差してしまうと舞台が見づらくなり、台詞も聴き取りづらくなってしまうためです。俳優は雨が降っても傘を差さずに本番にのぞみます。観客の皆さまにはご不便をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
*お客様の都合によるキャンセル、返金はお受けできません。
→恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
万が一、悪天候等で中止の場合はご予約時にいただいたメールアドレスにご連絡いたします。また平泳ぎ本店X、ブログにてお知らせいたします。
皆様のご来場、心よりお待ちしております。
参考資料
松本一歩 Kazuho Matsumoto
1989年生まれ 平泳ぎ本店主宰・俳優・演出。
シンプルなものと過剰なもの、素朴なものと込み入ったもの、わかるものとわからないもの、様式的な美しさと生身の俳優の魅力と、相反する二つのものを舞台の上に両立させる上演を志す。
「言葉でもって言葉を超える瞬間」や「言葉の芸術なのに『言葉に出来ない』瞬間」を追求する。
平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っている。
俳優自身の発想を基に、ディバイジング(集団創作)により様々な演劇手法を駆使しつつ、演技体を織り交ぜ凝ったシーンを造形していく創作方法に特徴がある。
「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」(クリス・グレゴリー氏)。
2018年、第3回かもめ短編演劇祭にて戯曲選抜チームとしてかもめ賞(最高賞)を含む三部門を受賞。
コロナ禍による中断を経て『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』(2022年、第2回新潟劇王)、『米の国のコメ吉の冒険をしるす劇』(2023年、第3回新潟劇王)を発表(会場はともにりゅーとぴあ)。
神奈川県庁での特別公演や下北沢の路上演劇祭への参加など、劇場外でのパフォーマンスも得意とする。
①オリジナル作品での海外公演
②未だ誰も想像していない場所での野外劇の遂行
③創作拠点となる劇場の建設
を次の10年の活動目標とする。
「かえるのおたま」
平泳ぎ本店では向こう10年の目標に向けて月額制のメンバーシップ「かえるのおたま」をはじめました。主宰による毎日の連載『蛙読天』をはじめ、日々の創作レポートや記録映像などをお届けします。
もし宜しければぜひ、月額500円で新宿から世界へとつながる平泳ぎ本店の活動を応援してください。
https://note.com/hiraoyogihonten/n/n04f50b3d02ce
なんで「平泳ぎ」「本店」?
・競泳4種目の中で最もスピードが遅い(資本主義経済にもとる非効率的な営み≒演劇)
・水の抵抗を減らし、無駄を削ぎ落とすように身体をコントロールすることでより速く泳ぐことを目指す「技術」の泳法である
・技術を極めれば形態的に不利な日本人でも北島康介選手の様に世界で戦える
・その気になれば航続距離がきわめて長い(演劇界を長く遠くまで泳ぎたい)
・紀伊國屋書店新宿「本店」並みの「大体揃う」ラインナップを目指す(俳優、技芸、扱う作品等)