Audi-toriumを開催します。

平素よりお世話になっております。

平泳ぎ本店のことを気に掛けて頂きましてありがとうございます。

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.主宰の松本一歩です。

このたびBITEという演劇雑誌の編集長である園田喬しさんという方のお力をお借りして、Audi-torium(オーディトリウム)という演劇のイベントを主催することになりました。
(『演劇ぶっく』での平泳ぎ本店のインタビューを担当してくださった方です。)

Hiraoyogi Co. x BITE presents
Audi-torium vol.1
きれいに晴れわたった、しんとした朝
2021年 12月19日(日)
一日二部(朝・夜)入れ替え制
in the house (西早稲田)

今回こうしたイベントを主催することになった経緯と近況報告を、なるべくかいつまんで書いておこうと思います。

昨年のコロナ禍以来、なにしろ安全第一を旨とする平泳ぎ本店ではこれまでのような団体としての劇場での公演や稽古場での創作活動をいったん中止し、状況の見通しがつくまで冷温保存ともいうべき休止状態となっていました。

その間、期を前後して、これまで平泳ぎ本店で活躍してくれていた二人の俳優が演劇活動から離れなければならなくなりました。

ひとり(宍倉直門)は就職し、ひとり(ニノ戸新太)は故郷の畑を耕すために地元へと戻りました。
(※ニノ戸は表現活動は継続して行っているとのことです。)

そんななか、今年(2021年)の春先に、このコロナ禍の影響を受けてとりわけ若い世代の人たちが劇場へ足を運ぶことが出来ず、創作をすることも出来ずに大きな影響を受けているという声を見かけました。

私自身、劇場でたくさんの演劇作品を観られたことがもとで今このように演劇活動ができているという自覚があり、若いうちに劇場へ足を運ぶ機会が減ってしまうのはとても辛いだろうと思いました。

自分なりにいろいろと考えてみて、そんな若い人たちへ向けて、たくさんの演劇団体をまとめて観て貰えるようなショーケースのようなイベントが企画できないかと考え、BITE編集長の園田さんへとお声がけをさせて頂きました。

BITEという演劇雑誌には、私自身が劇場で観たり、名前を聞いたり憧れたりしたことがあるような小劇場のアーティストの方たちのことが目いっぱい詰まっていました。

そんな雑誌を編んでいらした園田さんに全体のプログラムディレクターをお願いすることで、たとえば雑誌をひらくように、いろんなアーティスト、批評家や研究者が一堂に会する刺激的な時間になったらいいなと思って今回このイベントを企画しました。

今回、平泳ぎ本店としてこのイベントを運営します。

先にも書いた通り、俳優が少なくなってしまったことや、あるいはコロナ禍での創作ということに関しての距離感もまた人それぞれであったり、ひとりひとりの外部での出演予定が重なったという事情もあり平泳ぎ本店としての創作は叶いませんが、いかにパフォーマティブにこうした場を運営できるか、ということを考えたいと思っています。

少なからずコロナ禍の影響を受け、まだ団体としては6年そこそこ(since2015)ですが、これまでずっといっしょにやってきた俳優が演劇から離れていってしまうことの寂しさと悲しさを初めて感じました。

この非常事態にあって、文化芸術をとりまく様々な制度や環境が整っていないことが明らかになり、たくさんの人たちの辛い声も日々聞こえます。

それでもまだなんとか幸いにも演劇を続けることができるのならば、せめてすこしでも楽しいことを考えていたい、というのが正直な心情です。

これでもずいぶん長くなってしまったので、あいだを二個、三個飛ばして申し上げるとすれば、平泳ぎ本店は5年以内に野外で演劇の公演を行わなければなりません。

イントレを何本も立てて、今まだ誰も想像していないような場所で、野外で、演劇の公演を行わなければなりません。

そうしてまた、平泳ぎ「本店」というくらいですから、実店舗も構えなければなりません。

ライブハウスのような、演劇のための場所です。

シアトルのCROCODILE CAFEのようなカフェ&バーとライブハウスが一体となり、いいバンドがライブをしていればカフェのお客さんも追加のフィーを支払ってライブハウスへと進む。そんなイメージです。

毎夜よくわからない人達がうごうごしていて、そして日々いい演劇が上演され、うまいクラフトビールもタップで出す。

きちんと地下には稽古場も並置し、かつて六本木の地下のオンシアター自由劇場で串田和美さんと吉田日出子さんがそうしたように、俳優たちが一生懸命稽古をする。

状況は厳しく、決して予断を許すものではありませんが、粘って5年後10年後に繋げられるよう、一生懸命このAudi-toriumという場を運営したいと思っています。

よろしくお願いいたします。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

かもフェス’19に参加します。詳細

日ごろより平泳ぎ本店を気にかけて頂きまして、誠にありがとうございます。

大変お待たせいたしました。

来る3月、平泳ぎ本店が横浜で開催されるかもフェス’19に参加しますので、詳細をご案内します。

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『演劇的な、余りに演劇的な』終演のご挨拶と舞台写真。

去る6/16(土)、神楽坂セッションハウスD-zoneフェスティバル2018参加作品『演劇的な、余りに演劇的な』が無事に終演いたしました。

舞台写真が、とどきました。(撮影:北原美喜男)

いくつもの戯曲や小説などの断片のコラージュ、シーンの個数にして21個(上演時間90分)という作品になりました。

今回の作中で引用させて頂いた作家、劇団、出版社の皆様には心より御礼申し上げます。

コンテンポラリーダンスの”聖地”とも呼ばれる神楽坂セッションハウスでの公演ということで、ダンス、身体表現的な要素も多く試みた作品でした。(振付け、ステージングはすべてニノ戸新太が担当しました。)

今回はカニとカエルとサルとカメ(6/24追記 忘れてました。。)が出てきました(あくまで、断乎としてかぶっていくスタイル)。

ご来場頂いたお客様はもちろんのこと、観には来られずとも気にかけて下さった皆さま、そして何より会場のセッションハウス様、支えて頂いたスタッフの皆様に、心からの感謝を申し上げたいと思います。

誠にありがとうございました。

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平泳ぎ本店、次回は10月に新宿眼科画廊にて5回目となる本公演を行います。

2018年
10/19⾦-22⽉ @新宿眼科画廊
平泳ぎ本店 第5回公演
武重守彦⽒(めがね堂主宰 劇作家・演出家)
『(書き下ろし新作)』
第3回かもめ短編演劇祭三冠受賞作品『机上の空論』作者
平泳ぎ本店としては2015年の秋に同じく新宿にて第1回公演を行ってから3年が経ち、紆余曲折を経ながらおかげさまでなんとか無事に3周年を迎えることができそうです。

日ごろの感謝を伝えられるような、素敵でおもしろい作品・公演にしたいと思います。

ご期待ください。

どうぞ、今後とも平泳ぎ本店をよろしくお願いいたします。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

かもめ短編演劇祭のご報告&第4回公演のお知らせ。

平泳ぎ本店 主宰の松本です。

去る1月末に神奈川芸術劇場で行われた第3回かもめ短編演劇祭が無事終演いたしました。

平泳ぎ本店は”戯曲選抜チーム”として出場し、公募された59本の戯曲の中から選ばれた武重守彦さんの『机上の空論』を上演しました。

日本各地のみならず韓国からも劇団が参加し、バリエーション豊かな作品が毎日上演されました。

Aブロックの様子

Bブロックの様子

上演をご覧になった観客の方の投票と成井豊さん、中屋敷法仁さんらをはじめとする審査員の方々の審査・投票を経て、我々戯曲選抜チームは戯曲賞、観客賞、かもめ賞(最優秀賞)を受賞することができました。

(審査員には松本祐子さんもいらっしゃったので、一同震えていました…。)

ご覧いただいた観客の皆様、演劇祭の実行委員会、スタッフ、神奈川芸術劇場、神奈川県文化課の皆様、そして出場団体の皆様、そして観には来られずとも我々のことを日ごろ気にかけて下さっている皆様に、心より御礼を申し上げます。

また今回このような機会を頂き、武重さんという作家に出会えたことを「俳優だけのカンパニー」たる平泳ぎ本店としてとてもありがたく、嬉しく思います。

そしてその作品を共に形にしてくれた平泳ぎ本店の俳優、今回唯一の女性キャストの客演として快く参加してくれた久門海さんにも、心より感謝を申し上げたいと思います。
今回の上演は久門さんなしではありえませんでした。(平泳ぎ本店には男だけしかいません。)

かもめ演劇祭_65
久門海さん

本当にありがとうござました!!!!!

かもめ演劇祭_67

さて、初めての受賞で喜んだのもつかの間、平泳ぎ本店では今月16日より第4回公演を控えており、一日と空かず稽古へ突入しています。

こちらもなんと気鋭の劇作家、(劇)ヤリナゲの越寛生さんに書き下ろして頂く、平泳ぎ本店の勝負作です。

ステージナタリー様にも記事を掲載して頂きました!ぜひご覧ください。
https://natalie.mu/stage/news/267190

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越さんの戯曲と平泳ぎ本店の俳優が出会った時、越さんのコメントにもある通り「ボーク連発」の攻めた変てこなおもしろい作品になることうけあいです。

平泳ぎ本店第4回公演
ボーク
作・越寛生((劇)ヤリナゲ)

2018 年2月16日(金)―2月19日(月)
早稲田小劇場どらま館

●公演日程
2018年2月16日(金)―2月19日(月)
16日(金) 19:30
17日(土) 14:00/19:30【アフタートーク (劇)ヤリナゲ越寛生氏】
18日(日) 14:00/18:00
19日(月) 14:00
受付開始は開演の45分前、開場は30分前/上演時間は約90分を予定

●会場
早稲田小劇場どらま館

●作
越寛生氏((劇)ヤリナゲ)

●出演
小川哲也 宍倉直門 松本一歩 丸山雄也

●チケット 全席自由・税込
前売2500円(要振込orクレジット決済)
当日精算  3000円
ペアチケット4000円(要振込orクレジット決済)
学生1000円(振込、クレジット決済、当日精算とも 要学生証)
カルチベートチケット 2000円(公演当日、劇場受付のみでの取扱)

●取扱い
【当日精算・銀行振込でのご予約】カルテットオンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/hiraoyogihonten4th
【クレジット決済でのご予約】演劇パス
http://engeki.jp/pass/events/detail/356

●スタッフ
舞台監督:水澤桃花(箱馬研究所)/照明:舞台美術研究会/音響:人見ユウリ
小道具協力:辻本直樹(Nichecraft)/映像製作:岡本俊/当日運営:つりはるこ/宣伝美術:荒舩亮/広報協力:月館森
主催・企画製作:平泳ぎ本店

●最新情報
Blog http://hiraoyogihonten.com
Twitter @hiraoyogihonten

●越寛生 コメント
演劇にボークがあったら、平泳ぎ本店はボーク連発なんじゃないかと思います。「ボーク」というのは野球用語で、ピッチャーが「ちゃんと投げなかった」場合に取られる反則のことです。詳しい説明はややこしくなるので省きますが、ピッチャーにはこれこれこのように投げるべし、という決まりがあります。だからみんなそれに違反しないように、気をつけながら投げています。でも松本さんたちは、そういう投げ方を身に着ける気がないようなのです。むしろどうしたらボークになるかに、全力を傾けているように思われます。その力の入れ具合が、へんてこりんなオモシロに転じるぐらいに。そんな人たちを、よもや矯正してしまうようなことにならないか、脚本を書く身としては恐々としています。一方、きっと何を渡してもボークに仕上げてくれるのだと思うと、安心して『ボーク』を渡せるとも思います。

●主宰 松本一歩 コメント
(劇)ヤリナゲの越さんの作品には普段の何気ない私たちの日常のデッサンそのものみたいなどこまでもナチュラルなシーンがあるかと思うと、デウスエクスマキナ的に力づくで展開していくゴリゴリの嘘でしかないシーンがあり、気がつくといつの間にか詩的でただただリリカルな瞬間を迎えていたりします。
総じて作品全体の挙動が不審ではあるものの、とても”演劇っぽい”ドライブ感があり、それがたまらなく魅力的だなと思います。
今回はそんな越さんのテクストに「テキレジ・カットなし」でしみじみ向き合い、上演します。言葉でもって言葉を超えるような、わからないけどわかるような、そんな変てこなシーンをいくつも見られたらと思います。

●平泳ぎ本店 Hiraoyogi Honten
2015年、主宰の松本一歩を中心に結成。
メンバー全員が俳優であり、稽古場では俳優達自身が言葉と理屈と身体を徹底的に尽くした上で「言葉にできない!理屈じゃない!」
というおもしろさを追求している。
稽古場で生まれる様々なアイディアを俳優自身が揉み、新劇から現代口語まで様々な演劇方法を節操なく駆使しつつ、結果一人一人の想像を超えて凝ったシーンを造形していく創作方法に特徴がある。
「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」演劇大好きカンパニー。
オリジナル作品での海外公演を当面の最大の目標とする。

●contact
TEL:090-4099-2941
Mail:hiraoyogihonten@gmail.com

ぜひぜひ、早稲田小劇場どらま館へお越しください。

劇場でお会いできるのを、心より楽しみにお待ちしております。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

平泳ぎ本店”The Dishwashers”とは?【改訂版】

どうも。平泳ぎ本店です。

人間誰しも、書きたいことを、書けるように書く。(神西清訳 チェーホフ『かもめ』第一幕トリゴーリンの台詞)

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