第2回新潟劇王 決勝 審査員講評会

第7回公演に先立ちまして、5月4日に行われた第2回新潟劇王の審査員講評、昨日の予選Bブロックの際の講評に引き続きまして決勝分を公開いたします。

(他団体の皆さまの分の講評をすべて文字起こしすることは叶わず、平泳ぎ本店の上演に関する部分だけとなっております。あしからずご了承ください。)

重ね重ね、審査員の皆さまに言葉にしていただいたおかげで、上演の空気感をお伝えするものになっているのではないかと思います。

とてもあたたかい講評の時間となり、新潟劇王という大会へ今回参加できたことを一同深く感謝しています。

この場をお借りして、改めて第2回新潟劇王の関係者の皆さまに深く感謝いたします。

黒澤世莉 さん

松本さん、お疲れさまでした。

昨晩、僕とノブさん(審査員、中村ノブアキさん、 JACROW)で議論になったんですよ。「平泳ぎ本店の作品は普遍性があるか否か?」みたいな論点で。おそらく演劇をやってらっしゃる方も客席には多いと思うんですけど、演劇をモティーフにして作品をつくってそれを上演するという時に、果たしてそれが演劇とは関わりのない観客にもリーチするのだろうか?という議論がありました。

答えは出てないので皆さんにもぜひ聞きたいなって思うし、松本さんも聞きたいですよね?観客の皆さんがこの作品をどうとらえられたか。(松本「ええ、ええ。」)平泳ぎ本店の皆さんもきっと皆さんの声を聞きたいと思うので、SNSにも平泳ぎ本店さんはアカウントを持っていらっしゃるから、「私はある種の普遍性があると思います」とか「私は内輪ネタに感じます」とか、そういう声が聞けると僕もノブさんも「ほら俺の方が合ってたーーー!!」みたいな感じで、あとで遊べるので。

デウス・エクス・マキナについてちょっと補足したほうが良いかなって思って、観客の皆様はもうご承知かも知れませんけども。デウス・エクス・マキナは「機械仕掛けの神様」っていう意味です。古代ギリシャの演劇とかで最後どちゃーっと人間達が収集がつかなくなる。それで最後に神様が出てきて話をまとめてくれる。

今回の作品もそういうものが最後に出てきて終わるっていうお話なんですけど、なんとなくそのデウス・エクス・マキナに抗おうとしていることの効果がちょっと緩いかなとは思って。(舞台機構の)バトンて昨日降りてなかったよね?(松本「はい。」)バトンが最後降りてきた時に、「それは何だーーー?!」って、僕は思って。「だったら俳優のからだだけでやれよー!!お前らー!!!」的な謎の気持ちに僕はなってましたが、皆さんどうでしたか?

えーーー、お疲れ様でした。笑

中村ノブアキ さん

お疲れ様でした。

これは本当にどうでも良い話なんですけど、実は一回目を観た時にも思ったんですけど(出演の)松永さん(松永健資)が僕の知人にそっくりなんです。その僕の知人も俳優をやっているんですけど、本当に似てるなあ、と思いながら観ていました。なんならお芝居の質も似てるんですよ。そういう意味で、いろんな意味で不思議な体験をさせてくれたなって思っています。

さっきの基準(「決勝での上演に際して、空気をつくれたか」「一回目よりもより深められたか」)でいうと、(一団体目の中央ヤマモダンさんへの評価とは)逆です。

「空気のつくり方」という意味では、もう非常に上手いなあと。そこはかなり稽古を積んだこともわかるし、俳優同士の信頼関係というのも実はよくわかります。だから舞台上でのコンビネーションが凄まじく良い、だから安心して観られました。

ただ、一回目に比べて二回目は深まったかっていうと、結局戯曲で言っていることそのものがある種リフレインだし、一回聞けばわかるような内容ではあるので戯曲上の新しい発見という点ではサンカクだったという意味において、その辺は非常に難しいんですけど…。

俳優を見せるという意味においての圧倒感というのは本当に素晴らしいので、そういう意味で今日の上演も本当によかったなと思います。お疲れ様でした。

七味まゆ味 さん

私も大好きな作品で。はい、大好きですもう。これもさっき(中央ヤマモダンさんへの講評)と同じで、好きなシーンがたくさんあって、全部言えるくらい本当に素敵だなって思って、

ただ、今日のステージだけでいうと何かが足りなかった気が私はした。好きなんですけどね。

私がこの作品について何が好きだったかっていうと、たぶん「演劇とは何か」っていう議論ができるところがすごく素敵だなって思っているんです。私の所属劇団でもそういう創作をすることがあると思ってるんですけど、たとえばここりゅーとぴあも能楽堂がありますよね?私は割と「神に捧げるもの」とか、そういうイメージを演劇に対して持っているんです。「神楽舞」とか。

そういう意味で、この作品について、肉体的なパワーを押し出してくる作品ていうよりは、アンサンブルで何かを、魂を、ささげているように見えたんですよね。そういう瞬間が実は昨日の上演にはあって、そこに感動したんですよ。そしてやっぱりそれを期待してしまっていると、ちがったの今日は。(「神に捧げるもの」というよりは、)演劇だった、今日は。って思ってしまって。ただ、好きではあるんですけど。

だからすごく難しいものだなって思うんです、演劇って。なんなら私もそういう瞬間を求めるために演劇をやっているところもある。それは俳優の力で生み出すものだけれど、観客や空間に呼応して生まれるものでもあるし…ステージ毎の些細な変化で変わってくる、それがどうしたら出現するのかの答えは私の中でも出てないんですが。ただその昨日の上演で感じたものを、今日の上演からは私は感じなかった。

っていうのが正直あるんだけど、ただそれを抜きにしても演劇作品として本当に素晴らしいチームワークと肉体と、あとは演劇に対する想いとか気持ちがあると思うんですね、この作品には。いろいろ詰まっている。それはとても感じました。そして「演劇とは何か」、「俳優とは何か」、「どこまでが演劇か」っていうようなところを考えさせてくれるいい作品だったなと思います、ありがとうございました。

佃典彦 さん

お疲れ様です。

えっと、結局、(平泳ぎ本店の作品が)演劇として普遍的かどうか、の話はどっちがどっち?

中村 僕は厳しいんじゃないかと。

黒澤 僕は突破できるんじゃないかと

佃 あぁ、なるほど…。

えっとね、僕ね、作品について普遍的というかどうかはわからないけど、感覚としてはね、たとえば僕スポーツではプロ野球が好きなんです。中日ドラゴンズのファンで。野球の試合は結構球場行ったりして観るんですけど、つい先月横浜でDeNA戦を観に行こうと思ったら、コロナで中止になっちゃったんですよね。

で、結局プロ野球はやってないものだから、ほんとうにたまったま、千葉ジェッツとどこだったかな、バスケのBリーグの試合を観に行ったんです。僕バスケットボールのルールはほとんどわからないの。枠の外から打ったシュートは3点になるんだっていうことくらいしか全然わからなくて、さっぱり。

だけど、おもしろかったんです、すごく!!ルールは全然わからないんだけど、そのスタジアムの熱気や観客の様子もそうだし、まあすんごいおもしろいな!っていうことに、僕は(平泳ぎ本店の作品は)すごい近いなって思っていて。だからまあどっちかっていうと僕は「突破できる」派というか、作品として普遍的なのかどうかは別にしてね。演劇のことをまったくわかんない人が観ても十分おもしろがれるんじゃないかなとは思っているというのが僕の答えで、、、(「チーン!」と、制限時間のベルが鳴る。)

終わっちゃったなあ。笑

えーっとね、あの、僕やっぱりこの、俳優、今回の役者さん三人について「僕はこの人たちをいつまでも見ていられるなあ」っていう感じがやっぱするんですよね。それがいちばん、大きいかな。その話っていうか、戯曲そのもののドラマやおもしろさがどうということではなくて、俳優。

いつかね、この『ニポン演劇盛衰史』の中に「佃典彦」の名前が入るように僕も精進したいなと思いました。

第2回新潟劇王で上演した『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』を東京は目白、シアター風姿花伝にてフルサイズで上演します。6/23-26です。こちらもどうぞご期待ください。

第2回新潟劇王 予選Bブロック審査員講評会

第7回公演に先立ちまして、5月4日に行われた第2回新潟劇王の審査員講評を公開いたします。

(他団体の皆さまの分の講評をすべて文字起こしすることは叶わず、平泳ぎ本店の上演に関する部分だけとなっております。あしからずご了承ください。)

審査員の皆さまに言葉にしていただいたおかげで、上演の空気感をお伝えするものになっているのではないかと思います。

この場をお借りして、改めて第2回新潟劇王の関係者の皆さまに深く感謝いたします。

黒澤世莉 さん

松本さん、お疲れ様でした。

一生懸命汗をかいて馬鹿なことをやっているなあって思いました。いいよね、そういうの。

馬鹿なことをやっているんだけど、とってもたくさんいろんなことを調べられていて、「演劇の知識を勉強させてもらえてうれしいなあ!」という気持ちになって、そこも僕は好きでした。

この「演劇のことを語る」っていうこと自体は面白いし、笑えるし、それ自体は僕はよいと思っています。ただ、そうして現代の演劇が抱えているたくさんの大事な課題を描いていることが、どうやってこの現代の社会に接続するか、とか、どうやってこの新潟という地域に接続するかという補助線が見えないなって思って。それがあったらすごいと思うんですね。

その回路をどういう風につくったらいいか僕もわからないんだけれども、「その回路が見たいな」というのが、観終わった時に真っ先に思った率直な感想でした。俳優が汗をかいてるのは良いよね。

お疲れ様でした。

中村ノブアキ さん

お疲れ様でした。

本当に世界観が圧倒的で、俳優の躍動感もすごくて、めっちゃ本公演が観たくなりました。本当にシアター風姿花伝で本公演をやるんですか?

(松本 ……はい!)

中村 (笑)。めっちゃ見たくなりました。ただ、この二十分間で見た時の評価は本当に難しいなと思って。というのも僕の気持ちの持っていきようがちょっとよくわからなくなったんですよね…。

正直に言うと「笑えるか?」っていわれるとそこまででもなかったし、たしかに俳優の躍動感はすごくて、それにこう、ある種「熱いなあ!」って思うところもあるんですけど…。あと、ほぼ素舞台の中でかつ衣装もシンプルな中でやっているっていう潔さもすごくいいんですけど。

ただパッケージとして見た時に、「これは一体なんなんだろう?」っていうのがわからない。キャラ芝居だからなのかなあ…、ちょっとよくわからないんです。だから、平泳ぎ本店さんに対する三人(他の審査員)の評価がすごく気になります。

そういう意味で僕は、後で点数も出ますけど、あくまで僕の中では「勝負に勝って試合に負けた団体だな」というイメージです。だからもうちょっと本公演で、二時間のサイズでちゃんと見たら、たぶんすごいのかも……?という風に、ちょっと期待させられました。はい。期待しています。

七味まゆ味 さん

お疲れ様でした。

私の感想・講評としてはすごい冒険や挑戦を感じて、たぶん(平泳ぎ本店の)他の作品は全然また違うものなんだろうなと思って、二十分という時間を一番うまく使っていたんじゃないかと思いました。

二十分だから見られた作品でもあると思うし、二十分の中で挑戦した作品でもある。しかもその「俳優」だとか「劇作」だとか「演出」だとか「演劇史」というものを今この時代に扱うということについて、なにかパッションでそれをやりたくなったのだろうなという風に感じて、見る価値のある舞台だったんじゃないかなと思いました。

三人の俳優のアンサンブルが心地よくて、それもしっかりした技術があってできることだと思うので、その俳優の皆さんのレベルの高さをとても心地よく感じて、私はすごい爆笑しながら見てしまいました。

(内容については)わからないところも多々あるんですけど、それでも爆笑させられるっていうのは三人の俳優に呑まれたというところが私はあったので、すごく素敵だったなあと思いました。本気の俳優さんをみせてもらったというか、この作品に対する覚悟を感じた気がして、そこが私は心地良くて、良い時間だったなあって思いました。

あとは、観ている側として考えなくてはならない時間にもなりました。三人の俳優がちゃんと真剣だったからこそ、内容として出てくるセクハラ・パワハラの問題とか、「コロナの時代が~」とか「助成金が~」ということについても、割といま(現代)のことにつながる課題として受け取ることができました。

そういったことをちょこちょこと、でもちゃんと詰め込みながら作品をつくっていらっしゃったということについても、演劇で遊んでいるともいえるし、そこに対する覚悟も見えるし、あと計算も見える。たとえば私たち審査員のような、演劇を知っている玄人も見るんだろうなっていうような計算も入っている、その喰えなさも含め、うん、嫌いじゃないなって思いました。

計算だったところもあると思うんですけど私はまんまと、好きだなって思わされたし、胸に突き刺さったところもたくさんありました。

ただ、あの、うちの中屋敷さんは実家が別に資産家ではないということだけはお伝えさせて頂ければなと思います…。

会場 (笑)。

七味 力があってよかったと思います、ありがとうござました。

佃典彦 さん

お疲れさまでした。

僕は普段あんまり、劇王の審査の時に事前に台本を読んだりとかせずに観るんですけど、ちょっとタイトルがすごく気になったので、楽屋でちょっとパラパラっとめくって見てみたんです。読んだというよりは、見たという感じだったんですけど。

そうしてちょっと見ただけでも「え、これ、どうやって上演するの?」「俺、これ(上演を見たとしても)わかるかな?」って思ったんです。

話の骨格としては「俳優が演出家とプロデューサーたちにいろいろ演出をやられて殺されてしまって、生き返るために演劇史を勉強しなさい」っていう大枠がしっかりしているから、すごく見られたんだよね。巻き込まれ型のお芝居になっていて。その大枠があるからあとは「なにをやってもOK!」みたいな、すごい自由を獲得した作品だなって思ったんです。平泳ぎさんたちの決意表明みたいな感じにも見えたし。

でね、一番僕がすごいなって思ったのは、俳優さんたちが普段どうやって練習しているのか…。肉練(肉体訓練)をしているのかはちょっとわからないけど、あんだけね、音を立てずに舞台上を駆け回るってね、俺、大駱駝艦かと思ったよ!!すごいなあ!!って。あんなのできないよね。ちょっともう、そう思いました。

第2回新潟劇王で上演した『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』を東京は目白、シアター風姿花伝にてフルサイズで上演します。6/23-26です。こちらもどうぞご期待ください。

平泳ぎ本店 第7回公演 『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』

平泳ぎ本店 第7回公演 
『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』
2022年 6月23日(木)ー26日(日)
シアター風姿花伝 (目白)

「小劇場から見える空は、今日も青く澄んでいるか?」

第7回公演フライヤー表面

●公演日程 2022年6月23日(木)―26日(日)

23日(木) 19:30
24日(金) 14:00/19:30
25日(土) 14:00/19:00
26日(日) 14:00
※受付開始は開演の45分前、開場は30分前を予定
※お席へのご案内は当日受付順となります。

●上演時間
約90分(予定)

●会場 シアター風姿花伝
〒161-0032 東京都新宿区中落合2-1-10
http://www.fuusikaden.com/contact.html

●作・演出
松本一歩

●出演
小川哲也 河野竜平 鈴木大倫 丸山雄也 (以上 平泳ぎ本店)
井上夕貴 小川敦子(堂々としたブスはほぼ美人) 平野光代 森彩華 

●入場料 全席自由・税込
カルテットオンライン(当日精算のみ 前売・当日券同料金) 
一般  2500円
U-25 2000円(25歳以下 要身分証)
高校生以下 1000円(当日精算 要学生証)

こころざしチケット 5000円 
こころざしチケットは、入場料との差額で平泳ぎ本店の活動を支援することができるチケットです。

●取扱い 
【カルテットオンライン】 
https://www.quartet-online.net/ticket/hiraoyogihonten7th
※予約受付締め切り→各公演前日23:59まで

●スタッフ
舞台監督=水澤桃花(箱馬研究所)
オブザーバー=藤代修平(SPAC 静岡県舞台芸術センター)
照明=佐藤佑磨(LEPUS)
音響=深澤大青(しあわせ学級崩壊)
音響操作=大嵜逸生
小道具=辻本直樹(Nichecraft)
宣伝美術=藤尾勘太郎
記録写真撮影=北原美喜男
記録映像=岡本俊
当日運営=加藤じゅんこ(ジエン社)
制作助手=崎田ゆかり(ゲッコーパレード)
プロンプター=いまい彩乃
パシフィックサウリー=田中・∞(エイティ)・博
企画制作・主催=平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.

●あらすじ
稽古場でのハラスメントが元で息絶えた俳優が異空間に転生し、ニポン演劇盛衰史の授業を受ける。先生はミスラだが、成績のよくない生徒は呪(まじな)いをかけられてしまう。
限定される演技体。曲解される演劇史。俳優へと宛てられた手紙。
して、俳優よ。
小劇場から見える空は今日も青く澄んでいるか?
俳優の魂のゆくえは。

●松本一歩コメント
つねづね稽古場でつくれるのは作品の半分までで、もう半分は劇場で、観てくれる観客の方が満たしてくれるのだと考えています。そう考えた時、劇場で観客と作品とを繋いでくれるのは他ならぬ俳優であり、その俳優のポテンシャルを引き出し、いかに生命力に満ち溢れモリモリと活きのいいパフォーマンスを引き出すことができるか、ということに劇作/演出としての私の興味はあります。(私自身もまた、俳優でもあります。)
演劇について、どこまでも演劇と演劇にまつわるさまざまなことについて現在進行形で語るこの作品が普遍性を獲得しうるか?というのが、第2回新潟劇王から持ち帰ってきたひとつの課題となりました。
この課題にもまた、演出でも劇作でもなく俳優の力をもって、東京は目白、シアター風姿花伝にて正々堂々と答えたいと考えています。
ご期待ください。

●松本一歩 Kazuho Matsumoto
1989年生まれ 平泳ぎ本店主宰・俳優・演出。
シンプルなものと過剰なもの、素朴なものと込み入ったもの、わかるものとわからないもの、様式的な美しさと生身の俳優の魅力と、相反する二つのものを舞台の上に両立させる上演を志す。
「言葉でもって言葉を超える瞬間」や「言葉の芸術なのに『言葉に出来ない』瞬間」を追求する。

●平泳ぎ本店 Hiraoyogi Co.
2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っている。
俳優自身の発想を基に、ディバイジング(集団創作)により様々な演劇手法を駆使しつつ、凝ったシーンを造形していく創作方法に特徴がある。
「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」(クリス・グレゴリー氏)。
2018年、第3回かもめ短編演劇祭にて戯曲選抜チームとしてかもめ賞(最高賞)を含む三部門を受賞。
コロナ禍による中断を経て2022年5月、第2回新潟劇王(りゅーとぴあ)にて『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』を上演、15団体中2位。
神奈川県庁での特別公演や下北沢の路上演劇祭への参加など、劇場外でのパフォーマンスも得意とする。
①オリジナル作品での海外公演
②未だ誰も想像していない場所での野外劇の遂行
③創作拠点となる劇場の建設
を次の10年の活動目標とする。

〔Blog〕 http://hiraoyogihonten.com
〔Twitter〕 @hiraoyogihonten
TEL:090-7860-5600
Mail:hiraoyogihonten@gmail.com

●「夢は一人で見るものでなく、」
平泳ぎ本店では一緒になって演劇について考え、わくわくしてくれる人をいつも心から求めています。
「演劇が好き」という気持ちを大切に、望みうるかぎり真摯に丁寧な作品づくりをこころがけています。
俳優、制作、演出、ドラマトゥルクなど、各セクションで力になってくれる方が現れると、今後もより盤石の構えで作品をつくり続けていくことができます。
もし何かピンとくる方がいらっしゃれば、いつでもご連絡をお待ちしています。

●なんで「平泳ぎ」「本店」?
・競泳4種目の中で最もスピードが遅い(資本主義経済にもとる非効率的な営み≒演劇)
・水の抵抗を減らし、無駄を削ぎ落とすように身体をコントロールすることでより速く泳ぐことを目指す「技術」の泳法である
・技術を極めれば形態的に不利な日本人でも北島康介選手の様に世界で戦える
・その気になれば航続距離がきわめて長い(演劇界を長く遠くまで泳ぎたい)
・紀伊國屋書店新宿「本店」並みの「大体揃う」ラインナップを目指す(俳優、技芸、扱う作品等)

第7回公演フライヤー裏面

Audi-toriumを開催します。

平素よりお世話になっております。

平泳ぎ本店のことを気に掛けて頂きましてありがとうございます。

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.主宰の松本一歩です。

このたびBITEという演劇雑誌の編集長である園田喬しさんという方のお力をお借りして、Audi-torium(オーディトリウム)という演劇のイベントを主催することになりました。
(『演劇ぶっく』での平泳ぎ本店のインタビューを担当してくださった方です。)

Hiraoyogi Co. x BITE presents
Audi-torium vol.1
きれいに晴れわたった、しんとした朝
2021年 12月19日(日)
一日二部(朝・夜)入れ替え制
in the house (西早稲田)

今回こうしたイベントを主催することになった経緯と近況報告を、なるべくかいつまんで書いておこうと思います。

昨年のコロナ禍以来、なにしろ安全第一を旨とする平泳ぎ本店ではこれまでのような団体としての劇場での公演や稽古場での創作活動をいったん中止し、状況の見通しがつくまで冷温保存ともいうべき休止状態となっていました。

その間、期を前後して、これまで平泳ぎ本店で活躍してくれていた二人の俳優が演劇活動から離れなければならなくなりました。

ひとり(宍倉直門)は就職し、ひとり(ニノ戸新太)は故郷の畑を耕すために地元へと戻りました。
(※ニノ戸は表現活動は継続して行っているとのことです。)

そんななか、今年(2021年)の春先に、このコロナ禍の影響を受けてとりわけ若い世代の人たちが劇場へ足を運ぶことが出来ず、創作をすることも出来ずに大きな影響を受けているという声を見かけました。

私自身、劇場でたくさんの演劇作品を観られたことがもとで今このように演劇活動ができているという自覚があり、若いうちに劇場へ足を運ぶ機会が減ってしまうのはとても辛いだろうと思いました。

自分なりにいろいろと考えてみて、そんな若い人たちへ向けて、たくさんの演劇団体をまとめて観て貰えるようなショーケースのようなイベントが企画できないかと考え、BITE編集長の園田さんへとお声がけをさせて頂きました。

BITEという演劇雑誌には、私自身が劇場で観たり、名前を聞いたり憧れたりしたことがあるような小劇場のアーティストの方たちのことが目いっぱい詰まっていました。

そんな雑誌を編んでいらした園田さんに全体のプログラムディレクターをお願いすることで、たとえば雑誌をひらくように、いろんなアーティスト、批評家や研究者が一堂に会する刺激的な時間になったらいいなと思って今回このイベントを企画しました。

今回、平泳ぎ本店としてこのイベントを運営します。

先にも書いた通り、俳優が少なくなってしまったことや、あるいはコロナ禍での創作ということに関しての距離感もまた人それぞれであったり、ひとりひとりの外部での出演予定が重なったという事情もあり平泳ぎ本店としての創作は叶いませんが、いかにパフォーマティブにこうした場を運営できるか、ということを考えたいと思っています。

少なからずコロナ禍の影響を受け、まだ団体としては6年そこそこ(since2015)ですが、これまでずっといっしょにやってきた俳優が演劇から離れていってしまうことの寂しさと悲しさを初めて感じました。

この非常事態にあって、文化芸術をとりまく様々な制度や環境が整っていないことが明らかになり、たくさんの人たちの辛い声も日々聞こえます。

それでもまだなんとか幸いにも演劇を続けることができるのならば、せめてすこしでも楽しいことを考えていたい、というのが正直な心情です。

これでもずいぶん長くなってしまったので、あいだを二個、三個飛ばして申し上げるとすれば、平泳ぎ本店は5年以内に野外で演劇の公演を行わなければなりません。

イントレを何本も立てて、今まだ誰も想像していないような場所で、野外で、演劇の公演を行わなければなりません。

そうしてまた、平泳ぎ「本店」というくらいですから、実店舗も構えなければなりません。

ライブハウスのような、演劇のための場所です。

シアトルのCROCODILE CAFEのようなカフェ&バーとライブハウスが一体となり、いいバンドがライブをしていればカフェのお客さんも追加のフィーを支払ってライブハウスへと進む。そんなイメージです。

毎夜よくわからない人達がうごうごしていて、そして日々いい演劇が上演され、うまいクラフトビールもタップで出す。

きちんと地下には稽古場も並置し、かつて六本木の地下のオンシアター自由劇場で串田和美さんと吉田日出子さんがそうしたように、俳優たちが一生懸命稽古をする。

状況は厳しく、決して予断を許すものではありませんが、粘って5年後10年後に繋げられるよう、一生懸命このAudi-toriumという場を運営したいと思っています。

よろしくお願いいたします。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

【出演情報】 『唐版 風の又三郎』劇団唐ゼミ☆

平素より大変お世話になっております。平泳ぎ本店 主宰の松本です。

このたびいつもお世話になっている劇団唐ゼミ☆さんの公演へ、弊本店より小川・松本・丸山の三名が参加することになりました。

【『唐版 風の又三郎』あらすじ】
宇都宮のホステスであるエリカは、客である航空自衛官:高田三郎に恋するが、
高田は隊の戦闘機を乗り逃げし、海の藻屑と消える。
どうしても高田を思いきれぬエリカは、彼の死の謎を追って
元の上司たちが転職している代々木のテイタン(帝國探偵社)に辿り着く。
そこが女人禁制ゆえに、男装して探偵たちに迫るエリカだったが、
名前を訊かれ、とっさに「風の又三郎」を名乗ってしまう。

一方、精神病院を脱走した熱烈な宮沢賢治読者の青年:織部は、男装のエリカを見かけ、
思わず「風の又三郎さんではありませんか?」と問いかける。
偶然一致した呼び名をきっかけに協力するようになった二人は、
帝國探偵社の奥で、棺に眠る高田三郎に辿り着くが・・・。

上記登場人物のうち、高田三郎を小川哲也が、織部を丸山雄也が勤めます。

劇団唐ゼミ☆ 第30回特別公演 延長戦!
唐十郎の最高傑作! 今度は浅草で飛ぶ!!!
『唐版 風の又三郎』
作=唐十郎  演出=中野敦之

【公演日程/場所】
2021年
10月12日(火)〜17日(日)
開演15:30(開場15:10)
場所:浅草花やしき裏 特設テント劇場

予約方法、公演詳細はこちらの唐ゼミ☆さんページよりご確認ください。

小川哲也コメント
こういう状況になって、自分はなぜ今演劇をやるのかということを常々考えます。はっきりとは答えは出ません。
ただ、稽古場に行き、考え、また稽古場に行き、また考える、そういう生活を改めてしていると、ああ生きているな、としみじみ思います。それが出来ることがありがたい事なんだな、と。自分の悦びのために芝居をしているのかもしれません。
こんな身勝手をしているんだから、せめて観に来てくれる方に、応援してくれる方に、良い時間を過ごしていただけるよう精一杯を尽くします。テントでお待ちしています。

丸山雄也コメント
劇団唐ゼミ⭐︎『唐版 風の又三郎』に
参加することとなりました。宮沢賢治をこよなく愛する織部という役です。
僕はもともと自分の言葉を用いて、特にTwitterやFacebookなどSNS上で表現をすることが苦手です。今年に入ってからはそれに拍車がかかり殆ど更新をしなくなりました。
苦手に加えて、この時世・今、生きていながら自分が語る言葉がみつからない、自身の言葉を外に向ける気になれないといいますか。
そんなことだから演出の中野さんからも
「言葉(台詞)が内にこもっている」と言われてしまうのかもしれませんが、それは二重にマスクをして稽古をしている所為だと思いこみ、外に外に向かっていくようにしています。
自分が(を)語る言葉は、中々見つけられません。
だからせめて役として頂いた言葉には誠実に、身体ごと向き合いたいと思っています。
テントで闘う松本一歩・小川哲也・丸山雄也をぜひ観にいらしてください。

松本一歩コメント
かつて思うような創作ができなかったせんがわ劇場演劇コンクールでの上演を観ていただいた後にロビーで「俳優はいいんだから頑張れ」と声を掛けてくださったのが他ならぬ唐ゼミ☆の中野さんでした。
そしてまた別の機会に「こういうコンクール(神奈川かもめ短編演劇祭)があるのだけど出てみない?」と声を掛けてくださったのも中野さんでした。
あの時あのタイミングで声を掛けて貰えることがなかったら、思いの外簡単に平泳ぎ本店という団体はなくなっていたかもしれません。
そうした恩返しの意味も込めて、平泳ぎなりの「バリッとそろった役者体」で『唐版 風の又三郎』の矩を踰える膂力となりたいと思います。

引き続き決して予断を許さない厳しい状況ではありますが、換気消毒マスク着用に二度のワクチン接種と平泳ぎの一同細心の感染症対策を重ね、その一翼を担えるよう勤めたいと思います。

決して無理を申し上げることはできませんが、よろしくお願いいたします。

お問い合わせなどありましたら下記アドレスまでお願いします。
hiraoyogihonten@gmail.com (平泳ぎ本店 松本)

冬眠報告、2021年のごあいさつ。雑誌に掲載されました。俳優特集「私の原点」

平素より大変お世話になっております。
平泳ぎ本店 主宰の松本一歩です。

ご挨拶が遅くなりまして申し訳ございません。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、1月9日発売の雑誌・演劇ぶっく
2021年2月号
俳優特集 「私の原点」にて、弊本店の3名(鈴木大倫・松本一歩・丸山雄也)についてインタビュー記事を掲載して頂きました。

そもそも別の道を歩んでいた人たちがなんで演劇を志すようになったのか、その原点について語るインタビューとなっています。

決して予断を許さない大変な時期ではありますが、書店や注文にてお手にとってご覧いただけましたら幸いです。

林遣都さんの表紙が目印です。(林遣都さんは平泳ぎ本店のメンツとほぼ同年代ですが、雲の上の方ですね。)

またこのインタビューは平泳ぎ本店にとっての”ゆりかご”こと常盤ライブラリで行われました。
ほとんど全ての作品の打ち合わせをしてきたこの場所で、今回のインタビューを受けられたことをとても嬉しく思います。重ねて御礼申し上げます。

えんぶ(旧・演劇ぶっく)という雑誌は私の学生の頃から大好きな俳優さんや団体が掲載されることも多く、まさに憧れの雑誌でありました。

昨年の8月にストレンジシード静岡というイベントへ向けて製作、期間限定で公開した『夜を抜けて』という映像作品がきっかけとなって、今回のインタビューへと繋がりました。

しかしながら昨今の情勢はとにもかくにも厳しく、とても演劇がどうこうと言っていられるような余裕も、ちかごろではなくなって参りました。

日々仕事をするにつけ、すぐ隣の人にも余裕がなくなってきているのを肌で感じます。

平泳ぎ本店としては、こうした状況下で無理を押して公演を行うということは考えておりません。

公演はもちろん、その過程での稽古やそのための移動など、多くのリスクを取ることで本人はもちろんその家族や周りの人、そして何より観に来てくださるみなさまを無闇に危険に晒すことはできないと考えているからです。

今この状況下で、まずそれぞれの生活を守り、健康を守り、きちんと生きのびることに集中しようということを繰り返し繰り返し話し合っています。

平泳ぎ本店に関わるメンバーもそれぞれ状況の変化はありつつも、なんとか元気に過ごしています。

また、この状況下で生まれた時間や機会を生かしながらそれぞれに研鑽を積み、またいつか演劇を行えるようになる日を見据え、学びを深めています。

2021年も、現時点で本公演の予定はありません。

しかしながら感染症対策に十分留意し安全を確保し、実現可能な手段を組み合わせることで、演劇の公演ではなくとも何かしら、自分たちなりに面白いと思えるものを、映像なのか、あるいは文章なのか、発表したいと考えています。

おもしろいものをつくっていたいという気持ちは止まりません。

その時にはぜひ、もし余裕がおありでしたら、覗いてみてください。

今はまだまだ力が足りませんが、この暗く寒い冬を過ごしたことを糧として、近い将来かならずえんぶの表紙を全員で飾ります。

そう信じて、この時期を過ごしていきたいと思います。

これからも平泳ぎ本店にご期待ください。

予断を許さない状況が続き、多くのストレスを抱える大変な日々が続くことと思います。

くれぐれも皆様もお体には気をつけて、ご自身や周りの方の健康を守りながらこの日々を無事にやり過ごせますよう、心から祈っています。

私も、平泳ぎ本店一同も、この世界で他の人にやさしくあり続けられるよう頑張ります。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

【次回出演情報】ストレンジシードに出演します。

いつも平泳ぎ本店を気に掛けていただきまして誠にありがとうございます。

このたび、今年のゴールデンウイークに静岡で開催されるストリートシアターフェスティバル、ストレンジシードに参加できることとなりました。

ストレンジシードとは→http://www.strangeseed.info/

以下、上演予定の詳細です。

『蒼い胸騒ぎ/Aoi anxiety』(新作)

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.

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会場 [エリア]市役所エリア
[ベニュー]レトロゲート
日程 2020年
5月2日(土)16:00
5月3日(日)16:30
料金 予約不要・観覧無料

「ストレンジシード出演にあたって」

いつも平泳ぎ本店を気に掛けてくださいまして、誠にありがとうございます。

小さな演劇団体を主宰するものとして、そして普段足しげく劇場へ足を運ぶものとして、この2月から3月にかけて公演やイベントが中止または延期となった舞台芸術関係者、そしてそこへ足を運ぶ予定だった観客の皆様の心境は想像するに余りあり、私自身その悲しさと無念、やるせなさを同じくしています。

今回ストレンジシードへの出演が決定したとて、このあとの二ヶ月が一体どんなものになるか全く想像の出来ないものであることに変わりはありません。

5月第一週の静岡での開催ということで、現時点よりは幾分事態の収束が見込めること。

そして密室空間である劇場での上演でなく、野外のオープンエアーでの上演であることを考慮し、観に来て下さる方々の感染リスクも今(2020年3月上旬)と比べれば少なくなるだろうと考え、平泳ぎ本店としてはストレンジシードの開催を信じてこれから参加のための準備を進めたいと考えています。

(もちろん実際の開催の可否ならびに一部内容の変更や、規模の縮小などを決定されるのはストレンジシード静岡事務局、主催の静岡市です。)

今回のこの混乱は、この先数か月から数年、あるいは数十年かけてありとあらゆるかたちで私たちの生活の上に影響を及ぼすものだろうと深刻に受け止めています。

他の音楽やスポーツなどのライブイベントと同じように演劇もまた創作だけでなく、それを見届ける観客の方々がいて初めて演劇作品になります。

演者としての私たちはもちろん予防において万全の備えと、創作の過程で接する可能性のある周囲の方々への感染拡大防止に努めたいと考えています。

(若者は重篤化する可能性は低いが保菌者になる可能性はあるのでマスクをし、家族や周囲のひとの安全も守れるよう手洗いうがいを徹底し、よく食べ体調を整え免疫力を高め元気に機嫌よくこの日々を過ごしてくれるよう関係者の人たちには伝えてあります。)

そして実際の上演においても、上演団体としてそこに居合わせてくれる観客の方々のあらゆるリスクを軽減するための対策を講じられるようフェスティバル側と協力し、演技・演出面でも考えを巡らせた上で、安全第一にゴールデンウィークに静岡で作品を上演できるよう準備を進める所存です。

最後に、今回の混乱の最中のすべての判断が尊重され、舞台作品への理解と想いのある人たちの支援によって公演を中止された方々の傷が少しでも小さなものになることを祈っています。

そしてひとりひとりが歩みを止めず考え続け、ささやかでも行動を積み重ねることで状況が一日も早く収束し、すべての人の日常と劇場に平穏な日々が戻ることを心の底から祈っています。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

Theatrical Power-POP 2

Hiraoyogi Co./平泳ぎ本店

Theatrical Power-POP2

Upcoming 2020 early summer

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≪Hiraoyogi Works≫

近年神楽坂セッションハウスにて『演劇的な、余りに演劇的な』(2018)、『Theatrical Power-POP』(2109)という作品を発表してきた平泳ぎ本店。

「演劇とは何か?」という問いの下、様々なテクストをあらゆる演劇的な手法を用いてシーンに立ち上げコラージュしてきました。

『Theatrical Power-POP2』(仮)はその同系統の作品の3作目となります。(予定)

もともと第一作目の『演劇的な、余りに演劇的な』というタイトルはもちろん芥川龍之介の『文芸的な、余りに文芸的な』を下敷きにしたもので、芥川ー谷崎両人が論じた「小説とは何か」という問いを演劇に読み換え、同時代や古典の様々な戯曲を引用しつつシーンを紡ぐそれは早稲田小劇場、鈴木忠志氏の『劇的なるものをめぐって』という作品へのオマージュでもありました。

(そしてまた、男性だけのカンパニーで、かつ神楽坂セッションハウスでそうした形式の作品を発表するにあたって、コンドルズもまた強く意識しました。)

平泳ぎ本店という団体では劇作家、演出家を置かずに、俳優による集団創作(ディバイジング)を行っています。

その中で俳優の身体性、存在感、魅力を十全に発揮するためにはどうしたらよいかを考え、”コラージュ”という方法にたどり着きました。

様々な戯曲、小説からの引用、コラージュを行うことで舞台上の俳優は物語の筋から解放されて官能性を発揮し、各戯曲は元の文脈から解放/再構成されることで新たな魅力を獲得します。

そして一つの作品の内に様々な戯曲・小説からの言葉を並べることで、あたかも料亭の刺身の盛り合わせで北から南、西から東まで日本全国の美味い魚が並べられるように、あるいはウエブに張り巡らされたハイパーリンクのように、観客の方は一度の上演で実にさまざまな作品の片鱗に触れる機会を得ることが出来ます。

また昨今、第63回岸田國士戯曲賞の選評で岡田利規氏が触れていた「〈普通の演劇〉への嗜好と〈普通じゃない演劇〉へのそれとのあいだにある溝」ということについて、私(主宰・松本)自身も尋常ならざる問題意識を抱いています。

演劇というごくごく小さなマーケットの中でさえ、あなたの界隈とわたしの界隈はこんなにも異なる。

演劇人として最も肌で感じる社会の「分断」といえばこの”溝”に尽きると考えています。

そして私はつくる作品を通じてその”溝”に橋を架けたいと考えています。

そのために様々な演劇的な手法を駆使し、観た人が「これは演劇ではない」「これが演劇だ」という物言いでははかれないような「得体のしれない何か」ともいうべき上演を実現するべく日夜創作をしています。

Theatrical Power-POP 予約受付開始

Dzoneフェスティバル2019参加作品
平泳ぎ本店
『Theatrical Power-POP』

構成:松本一歩
演出・出演:平泳ぎ本店

古今東西、古典から現代まで、演劇の宝物を一つの舞台に閉じ込める。
演劇の力ですべての人の”今”を言祝ぐ。

■公演日時
2019年
8月3日(土) 19:00
8月4日(日) 13:00/17:00

■料金:一般 3,000円 学生 1,000円

■会場:神楽坂セッションハウス
〒162-0805 東京都新宿区矢来町(やらいちょう)158
https://session-house.net/map_access.html

■上演時間:65分(予定 変更の可能性あり)

■ご予約
https://www.quartet-online.net/ticket/theatrical_power-pop

平泳ぎ本店が昨年うっかり叩き出した“過去イチ”のスマッシュヒット『演劇的な、余りに演劇的な』の系譜に連なる第二弾です。

Theatrical”
→演劇の、劇場の、芝居じみた…(参照:goo辞書https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/theatrical/

Power-POP”
→ロックの形態の一種。はじけるポップなメロディライン、力強いギターサウンドが特徴的。(参照:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/パワー・ポップ )

なので「力強くてポップではじける爽やかなやつ(演劇)」です。

ご期待ください!

Theatrical Power- POP newest

■平泳ぎ本店 プロフィール
2015年より活動開始。主宰・松本一歩。
メンバー全員が俳優でディバイジング(集団創作)を旨とし、新劇から現代口語、ダンス的な身体表現までさまざまな演劇的手法を奔放に組み合わせながら、一人一人の想像を超える凝ったシーンを立ち上げていく創作方法に定評がある。
「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」演劇大好きカンパニー。
hiraoyogihonten@gmail.com
Twitter @hiraoyogihonten
Blog hiraoyogihonten.com

第6回公演終演のご挨拶と舞台写真と。

▼目次

  1. ご挨拶
  2. 舞台写真(撮影:北原美喜男)
  3. 座組のふり返り
  4. 今後の活動予定
  5. DVD予約販売のお知らせ
  6. 最後に

ご挨拶

日頃より平泳ぎ本店を気にかけて頂きまして、誠にありがとうございます。

去る4月22日、平泳ぎ本店の第6回となる本公演、『SAKURA no SONO~平泳ぎ本店 special edition~』が無事に終演いたしました。

劇場へ足を運んでくださった方はもちろんのこと、観には来られずとも気にかけてくださった皆様も、誠にありがとうございました。

劇団として初めての“演劇の街”下北沢 OFF・OFFシアターでの公演を無事に終えられたことをとても嬉しく思います。

「下北沢だから」「OFF・OFFシアターだから」ということで初めて平泳ぎ本店の作品を観に来てくださった方も多くいらっしゃり、下北沢という街の演劇に対する懐の深さを日々実感していました。

この場を借りて今一度、日頃支えて下さるすべての方に、心より御礼申し上げます。

また公演後半には、超満員となり多くのお客様にご来場いただいたにも関わらずお席がご用意できなかった回もありました。
足を運んでくださったにも関わらずご観劇いただけなかった皆様、誠に申し訳ありませんでした。

平泳ぎ本店では継続して作品を発表できるよう、今後も尽力して参る所存です。
もしよろしければ、ぜひまた別の機会に劇場へ足をお運び頂ければ幸いです。

また個々の俳優陣についても、今年この先出演舞台が相次ぎます。
ぜひ、それぞれの活躍する舞台へも足をお運びください。

舞台写真(撮影:北原美喜男)

いつも北原さんが撮影してくださる舞台写真は「そう、このシーンのこの画が欲しかった」と思うものが沢山あるのが、作り手として本当に嬉しい限りです。
舞台の雰囲気を十二分に伝える写真ばかりです。
ぜひ一枚一枚ご覧ください。

 

座組のふり返り

登場人物:出演者

宍戸直輝…宍倉直門(平泳ぎ本店)

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研究所のころからずっと稽古場で「ああ、面白いな」としみじみ思い続けた彼のポテンシャルを、観客の方とこれまで以上にシェアできる作品になったのがとても嬉しかったです。
最近は映像の仕事や、先日は柿喰う客・中屋敷法仁さんの演出でかもフェスの記念公演にも出演するなど、活躍の場を広げています。

鈴村大典…鈴木大倫(平泳ぎ本店)

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団体を主宰する人間として毎公演いちばん気になるのは「この俳優の違う側面をどれだけ見られるだろうか」ということで、その点今回彼は私が知る限りおおよそ普段の、そして過去に演じたことのあるどの役とも違う役柄になりました。その振れ幅やよし。

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衣裳を探しに行った時に宍倉君と二人で送ってもらった写真ですが、この二人もかれこれ研究所で出会ってから7年は経った計算になり、時間が経ったんだな、こうやって見るとなんかいいコンビだなと思いました。

松尾健太郎…松永健資(平泳ぎ本店)

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「演出家として、自分で沢山いろんなものを持ち込んできてくれる俳優には、過剰だったら『それやめて』とか言えるんですけど、そうじゃなくて、こちらから言われないと動きが少なくなるタイプの俳優さんだとちょっと困りますね」という趣旨のことを仰っていた著名な演出家の方がいたと記憶していますが、まさにまごうことなき前者で、放っておくと稽古場に小ネタのための小道具が増えていきます。

二ノ宮新…ニノ戸新太(平泳ぎ本店)

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本番が始まってから個人的にも、スタッフさんの間でも「推しメン」となったニノです。底抜けに明るい。なんかかわいい。健気。
元のチェーホフ『桜の園』ではエピホードフにあたるキャラクターで、全部総合するとチェーホフが一番悪い。エピホードフの戯曲上の扱いが惨すぎるのだと改めて思いました。
劇中の振付も担当してくれ、「ダンサーじゃない、俳優だから」ということにこだわってつくる動きはキャッチーで、身体を動かして表現する愉しさと歓びがあります。

河島陽平…河野竜平(平泳ぎ本店)

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公演期間中に誕生日を迎え、「竜平って何歳だっけ?」と他の人に確認して彼が28歳になったと知り、そりゃみんな歳をとるぜと思いました。
台本を読んで役を分析した結果写真のような「ツーブロックでパーマ」という髪型になったものの、美容室から稽古場へ来たときには見た目のあまりのイカつさに自分で落ち込んでしょんぼりしていました。
普段は人に優しく、激昂したり怒鳴ったり人を殴ったりすることが100%ない人なので、たまに怒鳴ると迫力があるな、その髪型のまま日焼けサロンへ行けばいいのにと思って見ていました。

小田達也…小川哲也(平泳ぎ本店)

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台本のかなり初期段階の打ち合わせで美波さんから「ラストシーンは小川さんでいきたい」という話を聞いていました。数年前に出演した舞台でその佇まいにほれ込んだとの事。
宇野重吉の『桜の園について』という本の中で、「フィールスが取り残されるラストシーンで観客をぎょっとさせなければならないが、なかなかうまくいかない」という旨のことが書いてあり「そんなもんか」と思ってましたが、今回は彼が登場するとその日一番くらいドッと客席が沸くこともしばしばで、そのあとのほぼしゃべらない5分強のシーンも見るにつけ、“佇まいで語る系俳優”の面目躍如だと思いました。

小林あさひ…林麻子(劇団唐ゼミ☆)

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平泳ぎ本店の恩人こと中野敦之さん率いる劇団唐ゼミ☆の劇団員で、唐ゼミ☆さんの公演でしばしばお見掛けしていました。
唐さんの言葉に鍛えられ、バリっとしゃべるのがかっこいいのと、野外劇仕様の「噴水の中から登場しても大丈夫」というつけまつげの付け方を伝授して松本なおさんを救っていました(初日本番中につけまつげが取れてしまった)。
「ちょっと飲み物を買ってくる」と言って開演前に下北沢の街で迷子になって戻らなかった時は肝を冷やしましたが、その実よく笑う、笑ってばかりいるとても楽しい人でした。

三浦るみ…松浦みる(いいへんじ)

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劇中で使用していたトースターは彼女の私物であり、雨の中スーツケースに入れて稽古場へ持ってきてくれた時には頭が上がりませんでした(なぜ舞台上でパンを焼こうと思ったのか)。
実は現在就職活動中の大学4年生で、それを聞いて一度はオファーを取り下げようかとも思ったものの、出演してもらって大正解でした。ものすごく踊れる。力みなく視線を集められる。
打ち上げでなぜか代々木公園で夜を明かし、その足で一限に向かったとのことで、体力があるしたぶんこの先何があっても大丈夫だろうなと思いました。

余談ですが松浦さんの同期の世代がいいへんじをはじめ露と枕など活躍する団体、優秀な制作さん、スタッフさんが何人もいたり、ダメだった早稲田演劇が力を取り戻しつつある世代なので、今後の活動にも注目しています。

宍戸奈緒子…松本なお(IT企画)

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実は研究所時代の同期で、個人的にその時一番お世話になったよなと思い続けた奈緒さんです。
卒業後も折に触れて出演される舞台で元気そうな姿を目撃していましたが、舞台上でつけまつげが取れて静かにテンパっている姿を間近で見るにつけ、7年の月日を経てほんとに今回の公演にお迎えできたんだなというのであらためてしみじみしていました。
ある日の終演後、「知らないお客さんに『奈緒子さんにパリを感じた』って言われたよ!」とキャッキャしていたのがとても素敵でした。歳を重ねて魅力的になっていくタイプ。

丸井雄二…丸山雄也(平泳ぎ本店)

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「で、君はカムカムミニキーナには何年いるの?」と聞かれて返す刀で「カムカムミニキーナじゃねえよ」と、演出家の佐藤信さん(座・高円寺芸術監督)にのたまった、というのはあくまで冗談(半分は事実)ですが、客演先のカムカムミニキーナさんで培ったノウハウでもって今回も率先して稽古で必要な小道具を迅速に揃えるなど、創作の見えない部分の仕事も光る俳優です。
ときに清水宏さんというとても強烈ですごい俳優さんがいらっしゃるのですが、近年彼は自身の俳優のOSとしてその清水宏さんを搭載することに成功しつつあります

パリ野郎…松本一歩(平泳ぎ本店)

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私です。変な役でした。ヘリコプターでの登場、縄梯子片手に袖幕を振り落とすのが楽しかったです。
様々なキラー小道具にも恵まれつつ、コメディって難しいんだなというのを日々実感しながらの公演でした。
フランス語話者の役なのにアクセントが英語話者のものという痛恨のミスを犯し、第二外国語でフランス語をやっとけばよかったと悔やまれました(二外は韓国/朝鮮語でした)。

●スタッフ
舞台監督:水澤桃花(箱馬研究所)

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類まれな進行管理能力、先を読む力、並外れたスタッフ/演者とのコミュニケーション能力、記憶力、テクニカルの知識、台本の読解能力、舞台裏での立ち回りのソツのなさ、
作業の正確さ、手先の器用さ、料理の腕前、統率力、折衝力、人脈、顔の広さ、問題解決能力…挙げればきりがありませんが、言わずもがな、ものすごく優れた舞台監督さんです。
スタッフ業はもちろんのこと、出演、近年は演劇祭の運営にも携わるなど、水澤さんができないことを探す方が難しいともっぱらの評判です。
ほかでもない、「この人を連れてどこへいこう?」というのが、今や平泳ぎ本店の進路を考える上で一つの大きなモチベーションです。

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(劇中で使用したフランスパンは、水澤さんが腕をふるい、後日関係者ですべておいしくいただきました。

照明:浅見拓(劇団てんしん)

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なんやかや第1回公演からのお付き合いで、浅見さん&水澤さんあたりのスタッフワークの小気味よさは見ていて頼もしい限りです。
地灯り(舞台のベースになる明かり)をきちんとつくった上で、遊びや微細な変化を付ける明かりを精確に、それも100分の芝居で照明卓のキューを使い切るほどに無数に作り込んでくれます。
客席で見ているときはもちろん、舞台写真で見たときにもしみじみ「綺麗だな」と思う、とても素敵な照明さんです。

音響プラン:丸田裕也(文学座)
音響オペレーション:大園康司

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「音で笑いが起きるんだ!」というのが、今回の作品で改めて新鮮に驚いたことの一つです。
用意する音とその音を入れる絶妙な間合いでもって人は笑うんだなと思い、「俳優が何もしなくても笑わせられるんだ!すげえ!」と袖の中で笑い声を聞いていました
場当たりの際、目まぐるしく変わるシーンに対してその場で臨機応変に音源を作って対応してくれたり、「気が付いたらこの音が聞こえていてほしい」というような繊細なシーンにも抜群のオペレーションで合わせてくださったり、ものすごく頼れるお二方(実はお二人は大学の先輩後輩コンビ)でした。

小道具協力:辻本直樹(Nichecraft)

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小道具「協力」というのはひょんなミスで、あれもこれもと沢山つくってもらい、純粋な「小道具」でリクレジット、“大きな小道具”こと辻本さんです。
公演の時に先立って書いてくれたこちらの文章は公演関係者を奮い立たせてくれるものでした。https://note.mu/propmind/n/n0aa283601b90
小道具さんです、小道具さんですが本番前には俳優の台詞合わせにも付き合う姿が目撃されるなど、「小道具」の概念を脱構築し続けてくれる心強い辻本さんです。
「いいか、ただの小道具ならとっととキャンドゥで買って揃えろ」というのは平泳ぎ本店の合言葉です。

振付:ニノ戸新太

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先にも書きましたが「俳優のカンパニー」の平泳ぎ本店で、俳優ならではの「動けそうで動けない、ダンサーほどは踊れない、でもキュート」な動きを沢山考えて持ってきてくれます。
稽古場で、イヤホンをして鏡の前で黙々と踊る姿が年々様になっていきます。
スズキ拓朗さんのダンスカンパニー、CHAiroiPLINでの活躍や、そこで出会った仲間とのダンスカンパニーの立ち上げなど、今後の活動からも目が離せません。

舞台写真撮影:北原美喜男(後ろ姿)

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こうしたブログなどのネット、メディアで見える平泳ぎ本店のイメージ、作品世界は、殆どすべて北原さんの写真が支えてくれるものです。
俳優が本当によく見える、大好きな写真が何枚もあります。
これからも末永く平泳ぎ本店のことを撮ってもらえたらと思います。

舞台映像撮影:観劇三昧 舞台撮影所(赤羽芳昭)
第4回公演の『ボーク』からお世話になっている観劇三昧舞台撮影所の赤羽さんです。
今回の作品も映像化し、配信、DVDになります。
撮影のスキル、機材の凄さは言うに及ばず、赤羽さんが本当にすごいのは編集です。
舞台空間の中で「そうそう、演出した時私もここを見ていたしここを見てほしい」という箇所を精確に狙って切り取ってくれます。
実際の舞台になかなか足を運べない方でも、映像を通じて平泳ぎ本店に出会う素敵な機会を作ってくださる方です。

当日運営:黒田能靖
制作協力:加藤じゅんこ(ジエン社)
こちらのお二方は今回の公演に際し、公募してみたところへ応募してきてくださいました。
すこしずつ公演の規模が大きくなるにつれ、制作業務を一人で回すのがあまりにしんどくなっていたところ渡りに船というか、とにかく信じられないくらい助けていただきました(公演の直前になってもきちんと寝られる…)。
黒田さんはお会いして小一時間お話した際に「ああ、この人は(いい意味で)イカれてるぞ」と思って即お願いし、
加藤さんもまた、お話してすぐに演劇が好きなんだということがよくわかり、後に現場で話すにつけ一層物凄くよくわかり、
劇場へ入る前から公演を終えからも一つの滞りもなく、今回最大級の賛辞とお礼でもって称えたいお二人でした。

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●作
鈴木美波(PAPALUWA)
そして作家の美波さんです。お笑いがものすごく好きということはなんとなく聞き及んでおり、前に観た公演でもものすごい笑いが起きていたのでとにかく笑いに強いのだろうと思って今回お願いしました。

蓋を開けてみるとこれまでにないくらいすごい笑いの量でした。

読み合わせの時にも大概腹を抱えて、文字通り涙が出る位笑いましたが、台本通りやってきちんと客席が沸くというのは本当にすごいことです。

稽古場へ遊びに来てくださった時にはこうした台本の立ち上げのコツみたいなことも教えてもらい、「そうやってアプローチすればいいのか!」と目から鱗が落ちることもありました。

フェイクカーテンコールでandymoriの『ユートピア』を使ったのは、美波さんが好きだというエレキコミックのコントライブ(エレ片)へのオマージュです。
私が学生の時に初めて観たそのライブで、開演直前、客電が落ちていく中であの曲の音量が上がっていくのを聴きながら、コントを作り舞台で生きる人の矜持みたいなものを感じてなんでだかものすごくジーンとしたのを覚えていたからです。
思えば僕の舞台への入り口にも、高校生の頃に受験勉強そっちのけでYouTubeで漁って見たラーメンズのコントがありました(ラーメンズとエレキコミックは同じ事務所で仲が良い)。
笑いは偉大で、だから尋常じゃなく難しい。
そのことを肌で実感させてくれた、素敵な作品を書き上げてくれた美波さんに、今一度ものすごく御礼を申し上げます。

●演出
松本一歩

●協力/Special Thanks(順不同・敬称略)
鈴木美波さんのPAPALUWA
松浦みるさんのいいへんじ
松本なおさんのIT企画
林麻子さんの劇団唐ゼミ☆
立ち回りをつけてくださった一同お世話になりっぱなしの亀山ゆうみさん、
当日運営のお手伝いで来て下さった松本美菜子さん、
水澤さんの部下で搬入搬出を全力でサポートしてくれた粂川鴻太さん、
稽古場でお世話になった水天宮ピットさん、
映像の作成、宣伝、そして開演直前の俳優の待機場所としてさんざかお世話になった観劇三昧さん、
急遽フライヤーの裏面のデザインをして下さったRibitt’s worksさん、

皆様本当にありがとうございました。

今後の活動予定

≪平泳ぎ本店 次回公演≫
Dzoneフェスティバル2019
『Theatrical Power-POP』
於 神楽坂セッションハウス
2019年8月3日(土)-4日(日)
コンテンポラリーダンスの“聖地”神楽坂セッションハウスで
カラフル!ポップ!!な演劇作品をお届けします。
古今東西、古典から現代まで、演劇の宝物を一つの舞台に閉じ込める。
演劇の力ですべての人の“今”を言祝ぐ。

同じく神楽坂セッションハウスで行った昨年の『演劇的な、余りに演劇的な』シリーズの作品になります。
ご期待ください。

≪鈴木美波 PAPALUWA 次回公演≫
PAPAWUWA 7周年記念公演
『accel!!!!』
於 新宿ゴールデン街劇場
2019年5月21日(火)-26日(日)
http://papaluwa.wp.xdomain.jp/

美波さんの団体PAPALUWAの、劇団員での7周年記念公演とのことです。

≪小川哲也 次回出演≫

劇団晴天第十回本公演
『遠くまできたんだ』/『朝をつれてこい』
脚本・演出 大石晟雄
於 シアター風姿花伝
2019年5月18日(土)-26日(日)
https://g-sayten.jimdo.com/

小川哲也がこれまでにもしばしば出演している劇団晴天さんです。きっといい仕事をします。

≪ニノ戸新太 次回出演≫
舞台『文豪ストレイドッグス 三社鼎立』
脚本・御笠ノ忠次
演出・中屋敷法人
2019年7月3日(水)-10日(水)
@日本青年館ホール
※地方公演あり(岩手、福岡、愛知、大阪)
http://bungo-stage.com/

文ステです!チケットも即完売のものすごい人気だそうです。中屋敷さんの演出で日本各地でかましてほしいです。

≪ニノ戸新太 リーダー≫
令和ターキーズ第1回旗揚げ公演
『縄文時代(仮)』
令和元年11月30日(土)-12月1日(日)
@神楽坂セッションハウス
https://twitter.com/Reiwa_Turkeys?s=17

ニノ戸新太がいよいよダンスユニットを立ち上げました。神楽坂セッションハウスです。

≪松本一歩 次回出演≫
PAPALUWA第11回本公演
『アルプス(仮)』
作・演出 鈴木美波
2019年8月28日(水)-9月1日(日)
@すみだパークスタジオ倉
http://papaluwa.wp.xdomain.jp/

今年の夏は野球のお芝居で熱く過ごします。

≪林麻子 劇団唐ゼミ☆ 次回公演≫

劇団唐ゼミ☆第29回公演
唐十郎『ジョン・シルバー』シリーズ一挙上演
『ジョン・シルバー』
『続ジョン・シルバー』
『あれからのジョン・シルバー』
作 唐十郎
演出 中野敦之
2019年年 初秋
特設青テント劇場にて
http://karazemi.com/

「晴れた日に缶ビール飲みながらホースで水を掛けながら、ブラシでゴシゴシテントを洗うんです、マジで最高ですよ!」という話を劇場インターンの時に教えてくれたのが、今思えば林麻子さんの劇団唐ゼミ☆の先輩の津内口さんという方でした。
唐十郎さんのお芝居はテントで観てこそ。

≪松浦みる いいへんじ 次回公演≫
ラフトボール2019
『健康観察』
作・演出 中島梓織
出演 松浦みる
2019年8月7日(水)-11日(日)
@RAFT
https://ii-hen-ji.amebaownd.com/

下北ウェーブ2018に選出された3団体が東中野のRAFTでショーケース的な公演を行うそうです。
平泳ぎ本店がせんがわのコンクールで一緒だった、今乗りに乗っているスペース・ノット・ブランクさんもいらっしゃいます。
みるさんの一人芝居(!)とのことです。

DVD予約販売のお知らせ

公演をご覧いただいた方はもちろんのこと、遠方にお住まいの方や、
気にはなっていたものの劇場にはいらっしゃれなかった方のために、
劇場特典として実施したDVDの予約販売を、引き続き受け付けております。
『SAKURA no SONO』はもちろんのこと、過去公演のDVDもございます。
この機会にぜひご検討ください。
https://www.quartet-online.net/ticket/hiraoyogihonten_dvd

グッズの取り扱いや映像の配信など、こちらのページも参照ください。

最後に

あらためて今回の公演を通じて得た出会いや、頂いたご縁、力を貸してくださったすべての方に心から感謝します。

一つの作品の上演が、また次の別の舞台へ足を運ぶきっかけになれば、演劇に携わる者としてこんなにうれしいことはありません。

今回の公演に関わってくださったすべての方の益々のご活躍とご清栄を心よりお祈りしています。

平泳ぎ本店としても、より射程の長い作品をつくれるよう、深く丁寧な創作を重ねていきたいと考えています。

どうぞ今後とも、平泳ぎ本店をよろしくお願いいたします。

平泳ぎ本店 主宰
松本一歩

▲目次にもどる

今回の出演者一同です。役から遠く離れて、

●「夢は一人で見るものでなく、」
平泳ぎ本店では一緒になって演劇について考え、わくわくしてくれる人をいつも心から求めています。
「演劇が好き」という気持ちを大切に、想像以上に真摯に丁寧な作品づくりをしています。
この先も作品をつくり続けていくために、あと少しの人手が必要です(制作、演出、ドラマトゥルク…)。
もし何かピンとくるものがあれば、いつでもどなたでもご連絡をお待ちしています。

TEL:090-4099-2941
Mail:hiraoyogihonten@gmail.com

●なんで「平泳ぎ」「本店」?
・競泳4種目の中で最もスピードが遅い(資本主義経済にもとる非効率的な営み≒演劇)
・水の抵抗を減らし、無駄を削ぎ落とすように身体をコントロールすることでより速く泳ぐことを目指す「技術」の泳法である
・技術を極めれば形態的に不利な日本人でも北島康介選手の様に世界で戦える
・その気になれば航続距離がきわめて長い(演劇界を長く遠くまで泳ぎたい)
・紀伊國屋書店新宿「本店」並みの「大体揃う」ラインナップを目指す(俳優、技芸、扱う作品等)

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