僕は出身が愛知県で大学から東京へ出てきたのですが、高校の頃まではあまり舞台は観たことがありませんでした。
10代は主にハンドボールをしていました。
それが高校三年生の文化祭で演劇をやったのがほとんど唯一のきっかけで、大学も演劇が勉強できるところを選びました。
そこそこ安直です。
で、その後東京へやって来る訳ですが、大学では専門に分かれるのが2年目からだったので、1年目は大人しく語学を勉強していました。
劇団などには入っていませんでした。
2年目、演劇科に進級して学校からの割引で初めて観に行った舞台が、さいたま芸術劇場でのベルギーのヤン・ファーブルという演出家の『寛容のオルギア』という作品でした。
開演と同時に舞台上に並んだ男女が、奇声を発しながら一斉にマスタベーションを始めました。女の人はトップレスで叫びながら胸を揉みしだかれ、何故か十字架を担いだキリストが舞台を横切ったのを覚えています。
↑これです。
何がなんだか分からず、初めてのまともな観劇がそれというだけで十分「ファーーーーwwww」となるのですが、終演後のアフタートークで大学の教授の方が「この作品は現代の資本主義社会の消費文化を批判している」みたいなことを喋っているのを観た瞬間に、確実に僕の中の「演劇かくあるべし」みたいな何かがこじれたのだと思います。
蜷川さんのシェイクスピアや、三谷幸喜さんのお芝居であるとか、あるいは下北沢とかの小劇場などいわゆるオーソドックスな全てを通り越して一番最初に出会った原体験みたいなものがこれでした。
(ちなみに平泳ぎ本店の他の人の初めての観劇は河野が帝劇の『エリザベート』福留が叔父さんの『セールスマンの死』、宍倉が四季の『CATS』小川が今井さんの『ウィンズ・オブ・ゴッド』だそうです。みんなだいぶ真っ当です。。)
そうして何かをこじらせた僕の演劇に対するこじれたモチベーションが、ある部分では平泳ぎ本店を駆動しているといってもいいでしょう。
「だから僕はやたらややこしいことを言うし書くし、それはもう諦めてくれ」みたいなことを、前回のブログの様なこと(台詞の事とか)を稽古場で僕が全力で話して若干引いている皆に伝えました。
そんなこんなで平泳ぎ本店
第1回公演
“The Dishwashers”
予約受付中です。
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クラウドファンディングも、経過順調です。ぜひご一読ください。
https://motion-gallery.net/projects/hiraoyogihonten-1st
松本