なんせとにかくやってみる。

稽古がお休みですので、溜まっていたブログをまとめて更新しております。

image

はい。

こちら山崎努さんの『俳優のノート』(文春文庫 新装版 2013年)です。

1998年の新国立劇場のこけら落としの『リア王』(鵜山仁 演出)の稽古から本番までの様子を、山崎さん自身が記録した本です。

とても面白いのですが、たとえばこのページ。

image

「俳優は馬鹿ではいけない。俳優は演出家の道具になってはならない。今、演出家主導の芝居がもてはやされているようだが、これはとても悲しく淋しいことだ。(…)戯曲が素晴しい、演出が斬新だ、演技が見事だと観客に感じさせたらそれは失敗なのである。舞台上に劇の世界を生き生きと存在させること。ただそれだけ。」(p.99)

ほほう!ってなります。

ほかにも、テキレジ作業の時にあたまにあったのは、山崎さんのある演出家との体験談。

「稽古後半、演出家が言った。やま、喋りたくないせりふはカットしていいぞ、自分の言葉で言い換えてもいい、アドリヴを入れたくなったらどんどん入れろ、お前の好きなように演れ。
稽古が終って演出家が言った。これはあなた方俳優が作ったものです。私は手伝いをしただけです。この芝居をあなた方に差し上げます。彼は自分の台本を細かく細かく破り、宙に投げ上げた。」(p.101,102)

これまたほほう!ってなります。かっこいいですよね。

読んだら自分もやってみたい。真似してみたい。試してみたい。実践してみたい。

人を集めて平泳ぎ本店なるものをやってみようと思ったそもそもの動機のうちには、そんな俳優としての自分のミーハー心が多分に含まれていました。

(ちょうど藤代も鵜山さんの演出助手なんかやっている…!!)

やってみたい。やってみないと気が済まない。

ひょんなことから言い出しっぺの僕自身は今回出演しないことになりましたが、稽古場では俳優と一緒に筋トレをしたり、ワークショップで身体を動かしたりしています。たとえば、

image

そうです、ピーター・ブルックのあれですね。

映画は観に行ったのですが、実際に自分達でやったのは初めてでした。あまりにミーハーで真似するのがなんかちょっと恥ずかしいというのもあってなかなかやる機会がなかったのですが、いい機会なのでやってみました。

見るは易し行うは難し。でした。笑

なんでか演劇が好きで、先の『俳優のノート』や『タイトロープ』みたく本で読んだりどこかで見たりして考えて、試してみたかったことが山ほどあります。

もちろんお金も場所もある訳ではないのでスケールは小さくなりますし、才能だってあるか甚だ怪しく、上手く出来ないかもしれません。

それでもなんせとにかくやってみること。やって試して、上手くいけば少しずつ洗練して地道に続けること。平泳ぎみたく、長く、遠くへ。

そんなことを、考えております。

松本

平泳ぎ本店 第1回公演
“The Dishwashers”
予約受付中です。
http://481engine.com/rsrv/webform.php?sh=2&d=649e6311d3

クラウドファンディングにも、挑戦中です。ぜひご一読ください。
https://motion-gallery.net/projects/hiraoyogihonten-1st

追伸
僕が個人的に影響を受けたのが、高校生の時だかに読んだマキシマム ザ ホルモンのマキシマム ザ 亮君のこちらのブログです。

「じゃあやる!」と。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中