1120時間

先日の研修科の発表会に折り込んだチラシに載せた文章です。(一部加筆・修正)

平泳ぎ本店のチラシはデザインも文章も毎回マイナーチェンジを重ねるので、同じものが二度出回ることはありません。

今回のチラシは僕たち自身が3年間お世話になった研究所への折り込みということで、卒業してみて改めて感じる、通っていた研究所という場所がどれほど恵まれた環境だったかという感謝と、そこを出ちゃった以上、きちんと出たとこ勝負で根を張るしかないので頑張ります、という意思表示も込めた内容になっていました。

……

平泳ぎ本店とは?

たとえばこの演劇研究所で年間4本の発表会があり、各40日の稽古期間で1日7時間稽古するとします。

すると年間では4×40×7=1120時間を、間違いなく演劇のことを考えるために費やすことになります。

もちろん稽古時間以外もなんとなく台本のことが頭にあったりしますから、もっと単純に4×40=年間160日間を、演劇のことを考えて過ごすと言ってもいいかもしれません。

研究所を卒業して改めて気づいたのは、こうした演劇のことを考える時間の積み重ねのことでした。

年間に4本、舞台への出演が確約されているというのは、この時間が確保されているということです。

この時間が減れば減るだけ「俳優です」と名乗るのが辛くなります。

若い俳優に必要なのは公演を行う場所と機会です。

そうした訳で、どうせ一生演劇を続けるのだから、それくらい自分で用意しようと思いました。

それが、この平泳ぎ本店です。

だからなんだという訳でもありませんが、どこかで僕たちのことを気にかけてくれているような人がもし万が一にでもいたら、元気だというのが届けばいいなと思いました。

松本

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